このページでは玄米のカロリーを徹底解説。ダイエット経験者による判定のほか、令和5年公表の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとにカロリーの内訳、ダイエットに使える他の食材などを提案しています。ぜひ見てくださいね。
玄米のカロリーは346kcal(100gあたり)!これってどうなの?
玄米の可食部100gあたりのカロリーは、346kcalです。
このカロリーは、「日本食品標準成分表」のなかで多い順にランキングした場合、1592件中242位です。これは多い順にすると上位15%に位置するカロリーで、他食材と比較したときの評価は「高い」です。
また、日本食品標準成分表の「穀物」ジャンルので玄米のカロリーを評価すると、100件中26位です。これは上位から26%に位置するカロリーで、評価は同じく「高い」となります。
カロリー | 346Kcal |
全体での評価 | 242位 / 1592件中(上位15%…高い) |
「穀物」ジャンル内での評価 | 26位 / 100件中(上位26%…高い) |
玄米はカロリーが高いという評価になりましたが、なぜこの評価なのでしょうか。次に解説から、カロリーを構成する内訳を理解していきましょう!
なぜ玄米のカロリーは高いの?なにが含まれているの?
引用元:ヤマサ
玄米のカロリーが高い理由
玄米のカロリーが高い理由は、以下の栄養データによって説明されます。
糖質が多い
玄米は可食部100gあたり72.4gの糖質を含んでいます。糖質はエネルギーの源となる栄養素であり、体内でブドウ糖に変換されます。糖質の量が多いため、玄米のカロリーも高くなります。
食物繊維が多い
玄米は可食部100gあたり3gの食物繊維を含んでいます。食物繊維は消化吸収がされにくく、腸内環境を整える働きがあります。また、食物繊維は満腹感を持続させるため、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。食物繊維の量が多いため、玄米はカロリーが高くなります。
タンパク質と脂質は普通
玄米は可食部100gあたり6.8gのタンパク質と2.7gの脂質を含んでいます。タンパク質は筋肉や骨の形成に関与し、脂質はエネルギーの供給源となります。玄米のタンパク質と脂質の量は普通であり、他の食材と比較して特に高いわけではありません。
以上の理由から、玄米のカロリーは高いと評価されます。糖質や食物繊維の量が多いため、エネルギーの摂取量が多くなります。玄米は健康的な食材であり、バランスの取れた食事に取り入れることが大切です。
それでは、具体的にそれぞれの栄養素が何キロカロリーを占めているのか、計算をしてみましょう。各栄養素の役割を把握することで、ダイエット方法の適正もわかりますよ。
「玄米」のカロリー内訳 | |||
---|---|---|---|
栄養素 | 栄養素の量 | 1グラム あたりの カロリー | 栄養素 によるカロリー |
炭水化物のうち、糖質 | 72.4g | 4 | 289.6kcal |
炭水化物のうち、食物繊維 | 3.0g | 2 | 6kcal |
たんぱく質 | 6.8g | 4 | 27.2kcal |
脂質 | 2.7g | 9 | 24.3kcal |
※計算式は概算であり、また計算方法の違い・各栄養素の明細等から、合計値は「日本食品標準成分表」が定めるカロリーと一致しない場合もあります。
上記が「玄米」のカロリー内訳です。一番多いのは糖質で、289.6kcalという結果になりましたね!次はこの結果をもとに、ダイエットへの適正を見てみましょう。
玄米は、低糖質ダイエット(糖質制限)に使える!?
引用元:キッコーマン
玄米は、低糖質ダイエットに使える?
玄米は、穀物(お米)の一種です。一般的な白米と比べると、玄米は糖質量が72.4gと高いです。そのため、「玄米は低糖質ダイエットに不向き」と言われています。
玄米の糖質量は高い
玄米は、お米の中でも外側の「胚芽」と呼ばれる部分を残した状態のお米です。そのため、白米に比べて食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれていますが、糖質量も高くなっています。
糖質は、私たちの体にエネルギーを供給するために必要な栄養素ですが、摂り過ぎると血糖値の上昇や肥満の原因となることがあります。低糖質ダイエットを実践している方々は、糖質の摂取量を制限することで血糖値のコントロールや体重の管理を行っています。
低糖質ダイエットには向かない理由
玄米は糖質量が高いため、低糖質ダイエットを実践している方々には向かない食品とされています。低糖質ダイエットでは、糖質の摂取量を制限することが重要ですが、玄米を摂取するとその目標を達成することが難しくなってしまいます。
また、低糖質ダイエットでは、代わりに糖質の少ない食材や食品を摂取することが求められます。例えば、野菜や魚、豆類などが低糖質であり、ダイエットに適しています。玄米は糖質量が高いため、これらの代替食品と比べるとダイエット効果が低くなってしまいます。
玄米の栄養価は高い
ただし、玄米には食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素は、私たちの健康維持に重要な役割を果たします。そのため、玄米をバランスの取れた食事の一部として摂取することは、健康に良い影響を与えることができます。
低糖質ダイエットを実践している方々にとっては、玄米は糖質量が高いため避けるべき食品と言えます。しかし、一般的な食事の中でバランスよく摂取することは、健康に良い影響を与えることができます。
玄米は、低脂質ダイエットに使える!?
引用元:キッコーマン
玄米は、低脂質ダイエットに使える?
近年、健康意識の高まりとともに、ダイエットに関心を持つ人が増えています。特に、脂質の摂取量を減らすことは、健康的な体重管理において重要な要素です。そこで注目されるのが、「玄米」という穀物です。
玄米の低脂質な特徴
まず、玄米の特徴として挙げられるのは、その低脂質な成分です。玄米100gあたりの脂質含有量は、わずか2.7gです。これは、他の穀物や主食と比較して非常に低い数値です。脂質の摂取を抑えたい方にとって、玄米は理想的な選択肢と言えるでしょう。
玄米のダイエット効果
さらに、玄米には食物繊維が豊富に含まれています。この食物繊維は、消化吸収を遅らせる効果があり、満腹感を持続させることができます。また、食物繊維は腸内環境を整える働きもあります。これにより、便秘の改善や腸内の有益な細菌の増加を促進し、代謝を向上させることができます。
さらに、玄米にはビタミンやミネラルも豊富に含まれています。これらの栄養素は、健康的な体を維持するために不可欠です。ダイエット中には、栄養バランスを考えながら摂取することが重要ですが、玄米はその点でも優れた食材と言えるでしょう。
玄米の活用方法
玄米をダイエットに活用する方法はさまざまです。まずは、玄米を主食として摂取することが挙げられます。玄米は炊き立てが美味しく、そのまま食べてもおいしいですが、おかずと一緒に食べることで、満腹感を得ることができます。
また、玄米をサラダやおにぎりの具材として活用することもできます。サラダには野菜と一緒に玄米を加えることで、食物繊維の摂取量を増やすことができます。おにぎりには、玄米を中心に具材を巻くことで、ヘルシーなおやつやランチになります。
まとめ
玄米は、低脂質ダイエットに効果的な食材です。低脂質でありながら、食物繊維や栄養素も豊富に含まれており、健康的な体づくりに役立ちます。玄米を積極的に取り入れることで、ダイエット効果を高めることができるでしょう。ただし、食事のバランスを考えながら摂取することが大切です。
最後に、玄米の各栄養素の詳細と、ざっくり評価(多いか少ないか等)をデータで表示します。参考にしてくださいね。
「玄米」の主な栄養情報(可食部100gあたり) | |||
---|---|---|---|
カロリー | 346 | Kcal | 高い |
炭水化物 | 74.3 | g | |
└糖質 | 72.4 | g | 多い |
└食物繊維 | 3.0 | g | 多い |
たんぱく質 | 6.8 | g | 普通 |
脂質 | 2.7 | g | 普通 |
「玄米」のその他栄養情報 | |||
廃棄率 | 0 | % | 特になし |
水分 | 14.9 | g | 低い |
有機酸 | - | g | 無し |
灰分 | 1.2 | g | 普通 |
コレステロール | (0) | mg | 無し |
食塩相当量 | 0 | mg | 無し |
アルコール | - | g | 無し |
「玄米」のビタミン・無機質等 | |||
ナトリウム | 1 | mg | 低い |
カリウム | 230 | mg | 普通 |
カルシウム | 9 | mg | 低い |
マグネシウム | 110 | mg | 多い |
リン | 290 | mg | 多い |
鉄 | 2.1 | mg | 多い |
亜鉛 | 1.8 | mg | 多い |
銅 | 0.27 | mg | 多い |
マンガン | 2.06 | mg | 多い |
ヨウ素 | Tr | μg | 無し |
セレン | 3 | μg | 多い |
クロム | 0 | μg | 無し |
モリブデン | 65 | μg | 多い |
ビタミンA | |||
└レチノール | (0) | μg | 無し |
└α-カロテン | 0 | μg | 無し |
└β-カロテン | 1 | μg | 普通 |
└β-クリプトキサンチン | 0 | μg | 無し |
└β-カロテン当量 | 1 | μg | 普通 |
└レチノール活性当量 | Tr | μg | 無し |
ビタミンD | (0) | μg | 無し |
ビタミンE | |||
└α-トコフェロール | 1.2 | mg | 多い |
└β-トコフェロール | 0.1 | mg | 多い |
└γ-トコフェロール | 0.1 | mg | 普通 |
└δ-トコフェロール | 0 | mg | 無し |
ビタミンK | (0) | μg | 無し |
ビタミンB1 | 0.41 | mg | 多い |
ビタミンB2 | 0.04 | mg | 普通 |
ナイアシン | 6.3 | mg | 多い |
ビタミンB6 | 0.45 | mg | 多い |
ビタミンB12 | (0) | μg | 無し |
葉酸 | μg | 無し | |
パントテン酸 | 1.37 | mg | 多い |
ビオチン | 6.0 | μg | 多い |
ビタミンC | (0) | mg | 無し |
うるち米/(100 g:120 mL、100 mL:83 g)
※右欄の評価「無し」は、栄養価がTr(微量)の場合も無しとしています。多い・少ないは、「日本食品標準成分表」に含まれる約1500件の様々な食材のなかで何位の値かを示しています。
玄米と同じ穀物のお米ジャンルで栄養素を比較!
名前 | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 | 食物繊維 |
---|---|---|---|---|---|
玄米 | 346 | 72.4 | 6.8 | 2.7 | 3.0 |
半つき米(五分づきの精米) | 345 | 75.7 | 6.5 | 1.8 | 1.4 |
七分つき米 | 348 | 76.8 | 6.3 | 1.5 | 0.9 |
お米 | 342 | 78.1 | 6.1 | 0.9 | 0.5 |
はいが精米 | 343 | 74.7 | 6.5 | 2.0 | 1.3 |
玄米ご飯 | 152 | 34.7 | 2.8 | 1.0 | 1.4 |
半つき米のご飯 | 154 | 36.1 | 2.7 | 0.6 | 0.8 |
七分つき米のご飯 | 160 | 36.7 | 2.6 | 0.5 | 0.5 |
ご飯・炊飯 | 156 | 36.1 | 2.5 | 0.3 | 1.5 |
はいが精米ご飯 | 159 | 35.6 | 2.7 | 0.6 | 0.8 |
玄米おかゆ | 64 | (14.8) | (1.2) | (0.4) | (0.6) |
おかゆ | 65 | (15.8) | (1.1) | (0.1) | (0.1) |
アルファ化米 | 358 | 84.7 | 6.0 | 1.0 | 1.2 |
もち米 | 343 | 77.4 | 6.4 | 1.2 | (0.5) |
インディカ米 | 347 | 78.3 | 7.4 | 0.9 | 0.5 |
発芽玄米 | 339 | 72.6 | 6.5 | 3.3 | 3.1 |
もち米の炊飯 | 188 | 43.9 | 3.5 | 0.5 | (0.4) |
発芽玄米ご飯 | 161 | 33.7 | 3.0 | 1.4 | 1.8 |
インディカ米の炊飯 | 184 | 41.9 | 3.8 | 0.4 | 0.4 |
赤米 | 344 | 65.4 | 8.5 | 3.3 | 6.5 |
黒米 | 341 | 66.4 | 7.8 | 3.2 | 5.6 |
赤米ご飯 | 150 | 29.3 | 3.8 | 1.3 | 3.4 |
黒米ご飯 | 150 | 28.9 | 3.6 | 1.4 | 3.3 |
レトルト玄米おかゆ | 45 | 9.9 | 0.9 | 0.4 | 0.9 |
レトルトおかゆ | 37 | 8.3 | 0.6 | 0.1 | 0.5 |
※いずれも可食部100gあたり。カロリーの単位はkcalで、それ以外はg(グラム)。