洋食歴20年の料理人hiroです。今回もイタリアンな一皿をご紹介。鶏もも肉を使用した柔らかトマト煮込みです。カチャトーラとは「狩人風」という意味で山で採れた食材を放り込んで煮込んだ少しワイルドなイメージです。トマトとキノコ、鶏なのでヘルシーなこと間違いなし!それでは早速作っていきましょう。
チキンのカチャトーラ風の材料(2人前)
具材
鶏もも | 250g | |
玉ねぎ | 1/2個 | |
ニンニク | 2かけ | |
ブラックオリーブ | 5粒 | |
椎茸どんこ椎茸 | 1個 | |
エリンギ | 50g | |
トマトホール缶ダイスカットタイプ | 1缶(400g) | |
イタリアンパセリ | 適量 |
調味料
米油サラダ油でも可 | 大さじ1 | |
塩 | 少々 | |
黒胡椒 | 少々 | |
米酢 | 大さじ1 | |
上白糖 | 小さじ1/2 | |
オリーブオイル | 大さじ1 |
チキンのカチャトーラ風の作り方
今回はニンニクを潰してみます
ニンニクの潰し方です。まな板にニンニクを置いて、利き腕の手のひらに体重を一点集中。ブツッっと音がしたらOK。私は「ツブシニンニク」と呼んでます。
2個潰し終えました。目的は料理全体にほん海苔としたニンニクの香りを残したいのと、具材として美味しいホコホコとしたニンニクがお楽しみいただけます。是非、覚えておいてくださいね。
気泡が出始めたら即弱火に
中火にかけている油は温度がどんどん上がっています。ツブシニンニクの周りに気泡が着き始めたら即、弱火にします。ゆっくりとニンニクに火を入れつつも、油にニンニクの香りを移している状態です。
黒胡椒をふります。
じっくり焼いて5分ほどで皮面がパリッとした状態に焼き上がります。一度菜箸で皮面をトントンと叩くとその感触がわかると思います。焼き色で判断し、天地をひっくり返して、内面を1分ほど焼きます。弱火のままでOKです。
内面を1分焼いたら…
内面を1分焼いたらフライパンの上で油分を切りながら、別皿に取っておきます。残った油は、ほん海苔としたニンニクの香りと鶏油が混ざった状態になります。
ホール缶に水を注いで…
中身を全て注いだはずのホール缶に赤い付着物が必ず残ります。これはトマトのジュースです。缶の半分ほどの水を注ぎ、軽くシェイク。その混ざったジュースごとフライパンに注ぎましょう。強火にかけ煮込んでいきます。
沸騰し出したら、弱火で煮ていき、上白糖を加えます。糖分を加えることで、トマトの酸味を丸くし、まろやかで食べやすくなります。
米酢を加えて、さらに煮込んでいきます。この酸味が酢だけにスッと体に入る要素が入っています。食欲増進にも繋がります。
煮込んで10分以上が経過しました。一度、煮汁を味見してみましょう。足りなければ塩を軽く足す程度でOKです。
仕上げのオリーブオイルを
味が決まったら、火を止めて、オリーブオイルを回しかけます。オリーブオイルは熱があると風味が飛んでしまうため、必ず火を止めてかけることをオススメしています。
色んな香草で楽しんでみて!
今回ご紹介しましたカチャトーラ。煮込む際に、香草を加えて煮込むとさらに味に深みが出てきます。タイムやセージ、一番のオススメはローズマリーですね。狩人風なのでコレ!という形はなく、色々あっても良いと考えています。工程を見ると意外にも簡単だと思われた方いらっしゃるのではないでしょうか。手軽に作れるカチャトーラ、是非とも食のレパートリーに加えてみてくださいね。
洋食調理歴20年。シェフ経験あり調理師免許あり。膝の古傷と向き合い、立ち仕事をセーブ。知識と経験をもとにYouTube「ヒスイ夫婦のすいすいレシピ」を運営中。最近では動画企画や編集、フードに関する記事執筆、企業向けにレシピ考案へお仕事をシフト。「ま、何とかなる」が口グセ。