こんにちは。フードコーディネーターの上田みえです。焼き魚に添えたり、みぞれ鍋やおろし煮、和え物など、様々な料理に使える大根おろし。実は大根は3つの部位に分けられ、それぞれに適した料理が違います。今回は、おろし方や使い方などのポイントを押さえた「基本の大根おろし」をご紹介します!
基本の大根おろしの材料(適量)
具材
大根 | 適量 |
基本の大根おろしの作り方
今回のレシピのポイント
大根は上部から先端にかけて3つの部位に分けられ、部位ごとに味わいが異なります。辛味が強い部分や甘味がある部分など、使い分けることで料理がおいしく仕上がるコツとなりますよ。覚えておくと便利です。
大根は葉つきのままだと栄養が吸われてしまうため、買ってきたらすぐに葉を切り落として保存してくださいね。
【上部(葉っぱ側)】
辛味が弱く、甘味がある部位です。水分が多くみずみずしいため生食に向いていて、サラダなどでおいしく食べられます。色が緑っぽい場合があります。
【真ん中】
上部と同様に辛味が弱く、甘味があります。柔らかく真っ白なため料理に一番使いやすい部位です。大根そのままの味や食感を楽しめるおでんなどにおすすめ。大根おろしにも最適です。
【先端(根っこ側)】
辛味が強く水分が少ない部位。調味料が馴染みやすく、漬物や煮物などに向いています。また、辛い大根おろしを作りたい場合はこちらの部位で作ります。
皮の近くにビタミンCなどの栄養素が多く含まれているため、皮が気にならない方は向かずにすりおろすのもおすすめですが、辛味は少し増します。
剥いた皮はきんぴらなどの炒め物や漬物にしておいしく食べられますよ。
おろし金に対し垂直にすりおろすと繊維が細かくふわふわに、ななめに置いてすりおろすと繊維が粗く食感のある仕上がりになりますよ。
優しくすりおろして辛味を出にくく!
大根はすりおろしたり切ったりすると、細胞が壊れて辛み成分であるイソチオシアネートが生成され、辛味が強くなってしまいます。なるべく刺激を与えないよう、優しくすりおろしましょう。辛味は時間が経つと抜けてくるので、気になる際は少し時間を置くといいですよ。
ただし、ビタミンCなどの栄養素はおろしてからどんどん失われてしまうので、栄養素をしっかり取り入れたい場合はおろしたてを食べるのがおすすめです。
大根のおろし汁は栄養満点!
大根おろしの汁には、ビタミンCや酵素、イソチオシアネートなどの栄養がたっぷり含まれています。
そのままでは飲みにくいですが、お味噌汁やスープにする、蕎麦やうどんのつけ汁にする、肉を漬けて柔らかくする、ジュースに混ぜるなど、沢山の使い道があります。捨てるのはもったいないので、絞った汁までぜひ活用してくださいね。
沢山作って冷凍保存も可能!
大根おろしを一気に沢山作っておいて、冷凍保存も出来ます。
保存袋に入れて箸などで跡を付けて冷凍すれば、凍った後も使いやすいですよ。また、ラップや小分けのトレーなども便利です。毎回すりおろすのが手間だという方は、冷凍保存はいかがでしょうか。
可愛い大根おろしアートもおすすめ!
大根おろしアートにするのもおすすめです。ギューッとしっかりと水分を絞り、好きな形を作りましょう。
ネコを作って焼き魚に添えたり、クマを作って鍋に浮かべたりなど、とても可愛いアートで食卓も華やかになりますよ。模様は箸や楊枝を使って醤油で色付けしたり、目は黒ごまや海苔で作って貼り付けます。ぜひお試しくださいね。
上手にすりおろして料理の味わいアップ!
垂直に円を描くようにすりおろして、ふわふわな大根おろしが出来ました。ただおろすだけでなく、正しいおろし方や部位ごとに使い分けることで仕上がりがまったく異なります。基本の大根おろしの作り方を覚えておけば、料理の味わいがぐんとアップしますよ。ぜひお試しくださいね。
フードコーディネーター/料理研究家。料理講師、レシピ開発、レシピ動画制作、広告撮影などを経験し、現在は料理人ライターとしての執筆でも活動中。「特別な食材を使わない、簡単ほっこりおうちごはん」をテーマに料理の楽しさをお伝えします。