料理人hiroです。今回は基本のスポンジケーキのレシピをご紹介します。思うように生地が膨らまず腰折れしてしまいがちですが、温かい状態のまま生地をリボン状に泡立て、粉とバターをさっくり混ぜ、焼成後のひと手間で焼き縮みを防げます。ケーキのベースとなるものなので丁寧に確実に!では早速作っていきましょう。
スポンジケーキの材料(1ホール)
具材
全卵Mサイズ | 2個 | |
薄力粉 | 60g |
調味料
グラニュー糖 | 70g | |
無塩バター | 20g |
スポンジケーキの作り方
今回のレシピのポイント
湯煎しながら生地をリボン状に泡立てて、薄力粉とバターの混ぜ方と、焼いた後の休ませ方にポイントがあります。焼き上がりが厚めのふんわりスポンジを目指しましょう。
粉をふるっておくことで、粒子が小さくなりダマになりにくくなります。また空気を含むので、生地が膨らみやすくなります。
スポンジケーキ作りは流れるように作業するため、最初の準備が肝心です。
まずはしっかりと全卵をほぐしましょう。
全卵は湯煎のチカラを借りて泡立てる!
卵白のみと全卵とでは、全卵の方が圧倒的に泡立てにくいです。そこで湯煎の力を借りることで空気を抱き込みやすくなり、素早く泡立てることが可能となります。このまま根気よく撹拌していきましょう。
時にはボウルを傾けたり、水平にしたりして満遍なく撹拌します。撹拌スピードを徐々に上げていきます。
泡立てること7〜8分。ハンドミキサーをゆっくり回していくと、濃度がついて段々とスジが出るようになり白くもったりとしてきました。 ここからはハンドミキサーのスピードを緩め、たまに持ち上げて「の」の字が書けるかチェックします。
「の」の字を書いて、すぐに消えなければOKサイン
スポンジは生地の状態を確かめることが大切です。ふっくらしてきたな…と感じた時にチェックすると実は出来上がっていて、さらに撹拌してしまって卵のコシがなくなってしまうこともあります。
ハンドミキサーをOFFにして、「の」の字を書いてチェックです。画像は「の」の字?と思われるかも知れません笑 しかし「の」の字を実はふたつ書けているのは、すぐに沈んで消えていない証拠です。何度か確認するようにしましょう。
白くもったりとした生地となりました。ここからは湯煎から外して作業します。
ゴムベラをボウルの中心からすくい上げ、斜めに返すようにしてさっくりと混ぜ合わせます。もう片方の手でボウルを回しながら混ぜると早く混ざります。
完全に混ざり切らないうちに、2回目を加えましょう。
ゴムベラを大きく動かし、さっくりと混ぜる!
ここでは激しく混ぜてしまうのはNG。せっかく泡立てたのが萎んでしまい、粘り気が出てくからです。ゴムベラを大きく動かして生地をすくいあげては返しを優しく繰り返します。粉っぽさがなくなればOKです。
泡を消さないように手早く!
バターを加えると、気泡が潰れやすくなります。底から生地を優しく回し合わせていきます。バターのスジがなくなるまで、優しく丁寧に素早くが肝心となります。
生地にツヤが出てきました。18cm丸型に流していきましょう。
両手で型を軽く持ち上げ、トントンと打ち付けて表面をならします。
再度、軽くトントンと打ち付けて、中にこもっている蒸気を抜きます。すぐにキッチンペーパーを敷いたケーキクーラーの上に、スポンジケーキを逆さの状態で取り出します。
実は、焼き上がり作業「も」大事!
焼きたてのスポンジケーキはすぐに変形し焼き縮みしてしまいます。すぐに型から外すことで熱を逃がしやすくなり、逆さまにすることで重力で底の気泡を潰さないようにして平らにしていくんですね。
そして急冷も厳禁。冷蔵庫に入れたり、風で冷まそうとするとパサパサの状態となります。3時間ほど常温でゆっくりと冷ますことでフワフワのスポンジケーキに仕上がります。
膨らまない原因をひとつひとつ潰していこう
粉とバターを優しく混ぜ合わせリボン状に生地を作り、焼成後の作業も難しくはないですが慣れないうちはパタパタとします。
流れるように作業するには、型を用意し、粉をふるっておくなどスピード面が求められます。「備えあれば憂いなし」で準備しておけば成功確率はグンと上がるんですね。ケーキの土台となるものなので丁寧に作っておきたいですね。膨らませることを意識しつつ、スポンジ作りにチャレンジしてみて下さいね。
洋食調理歴20年。シェフ経験あり調理師免許あり。膝の古傷と向き合い、立ち仕事をセーブ。知識と経験をもとにYouTube「ヒスイ夫婦のすいすいレシピ」を運営中。最近では動画企画や編集、フードに関する記事執筆、企業向けにレシピ考案へお仕事をシフト。「ま、何とかなる」が口グセ。