このページでは人乳のカロリーを徹底解説。ダイエット経験者による判定のほか、令和5年公表の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとにカロリーの内訳、ダイエットに使える他の食材などを提案しています。ぜひ見てくださいね。
人乳のカロリーは61kcal(100gあたり)!これってどうなの?
人乳の可食部100gあたりのカロリーは、61kcalです。
このカロリーは、「日本食品標準成分表」のなかで多い順にランキングした場合、1592件中1202位です。これは多い順にすると上位75%に位置するカロリーで、他食材と比較したときの評価は「低い」です。
また、日本食品標準成分表の「乳」ジャンルので人乳のカロリーを評価すると、54件中46位です。これは上位から85%に位置するカロリーで、評価は同じく「低い」となります。
カロリー | 61Kcal |
全体での評価 | 1202位 / 1592件中(上位75%…低い) |
「乳」ジャンル内での評価 | 46位 / 54件中(上位85%…低い) |
人乳はカロリーが低いという評価になりましたが、なぜこの評価なのでしょうか。次に解説から、カロリーを構成する内訳を理解していきましょう!
なぜ人乳のカロリーは低いの?なにが含まれているの?
なぜ人乳のカロリーは低いのか?
人乳のカロリーは、可食部100gあたり61kcalと他の食材と比較して「低い」と評価されています。では、なぜ人乳のカロリーは低いのでしょうか?以下の栄養データを参照して考えてみましょう。
カロリー
人乳のカロリーは61kcalで、他の食材と比較して低いです。これは、人乳に含まれる糖質、タンパク質、脂質の量が少ないためです。
糖質
人乳に含まれる糖質は7.3gで、他の食材と比較して低いです。糖質はエネルギー源として重要ですが、過剰摂取は血糖値の上昇につながる可能性があります。人乳の糖質量が低いため、カロリーも低くなっています。
食物繊維
人乳には食物繊維が含まれていません。食物繊維は腸内環境を整える役割があり、便通を促進する効果もあります。しかし、人乳は赤ちゃんの栄養源として必要な栄養素を提供するため、食物繊維は含まれていません。
タンパク質
人乳に含まれるタンパク質は1.1gで、他の食材と比較して低いです。タンパク質は成長や修復に必要な栄養素であり、赤ちゃんの発育に重要な役割を果たします。しかし、人乳は赤ちゃんの成長をサポートするために必要なタンパク質を適切な量提供しています。
脂質
人乳に含まれる脂質は3.5gで、他の食材と比較して普通です。脂質はエネルギー源として重要であり、脳や神経の発達にも関与しています。人乳は赤ちゃんの脳や神経の発達をサポートするために必要な脂質を適切な量提供しています。
以上の栄養データから、人乳のカロリーが低い理由は、糖質、タンパク質、脂質の量が他の食材と比較して少ないためと言えます。人乳は赤ちゃんの成長や発育に必要な栄養素をバランスよく提供しており、赤ちゃんの健康な成長をサポートする役割を果たしています。
それでは、具体的にそれぞれの栄養素が何キロカロリーを占めているのか、計算をしてみましょう。各栄養素の役割を把握することで、ダイエット方法の適正もわかりますよ。
「人乳」のカロリー内訳 | |||
---|---|---|---|
栄養素 | 栄養素の量 | 1グラム あたりの カロリー | 栄養素 によるカロリー |
炭水化物のうち、糖質 | 7.3g | 4 | 29.2kcal |
炭水化物のうち、食物繊維 | (0)g | 2 | 0kcal |
たんぱく質 | 1.1g | 4 | 4.4kcal |
脂質 | 3.5g | 9 | 31.5kcal |
※計算式は概算であり、また計算方法の違い・各栄養素の明細等から、合計値は「日本食品標準成分表」が定めるカロリーと一致しない場合もあります。
上記が「人乳」のカロリー内訳です。一番多いのは脂質で、31.5kcalという結果になりましたね!次はこの結果をもとに、ダイエットへの適正を見てみましょう。
人乳は、低糖質ダイエット(糖質制限)に使える!?
人乳は、低糖質ダイエットに使える?
人乳は、乳飲料の中でも特に注目される存在です。その理由は、栄養価の高さや免疫力の向上に効果があることが挙げられます。しかし、低糖質ダイエットを考えている方にとっては、気になるのは糖質量です。
人乳の糖質量は7.3g
人乳の糖質量は、7.3gとされています。一般的な牛乳の糖質量は、約4.8gであることから比べると、やや高めと言えるでしょう。低糖質ダイエットを実践している方にとっては、この数値は気になるところです。
人乳は低糖質ダイエットにどちらかというと不向き
低糖質ダイエットを考えている方にとっては、糖質量が控えめであることは好ましい特徴です。しかし、人乳の糖質量が7.3gということを考えると、低糖質ダイエットに使えるとは言い難いでしょう。
糖質量を抑えたい場合は注意が必要
もちろん、人乳は栄養価の高い飲み物であり、赤ちゃんにとっては必要不可欠な存在です。しかし、低糖質ダイエットを考えている場合は、人乳を摂取する際には注意が必要です。
代わりに考えられる飲み物
低糖質ダイエットを実践している方にとっては、人乳よりも糖質量の少ない飲み物を選ぶ方が良いでしょう。例えば、アーモンドミルクや豆乳などが挙げられます。これらの飲み物は、糖質量を抑えながらも栄養価が高いため、低糖質ダイエットに適しています。
まとめ
人乳は乳飲料の中でも栄養価の高い飲み物ですが、低糖質ダイエットを考えている方にとっては、糖質量が7.3gとやや高めです。そのため、低糖質ダイエットを実践している場合は、人乳を摂取する際には注意が必要です。代わりに、糖質量の少ない飲み物を選ぶことをおすすめします。アーモンドミルクや豆乳などが良い選択肢となります。低糖質ダイエットを成功させるためには、糖質量に注意しながらバランスの取れた食事を心がけることが大切です。
人乳は、低脂質ダイエットに使える!?
人乳は、低脂質ダイエットに使える?
人乳は、低脂質が3.5gでした。
人乳は低脂質ダイエットにどちらかというと不向きだが、脂質の量は控えめ
人乳は、赤ちゃんの栄養源として知られていますが、最近では健康志向の人々によって低脂質ダイエットの一部としても注目されています。しかし、人乳を低脂質ダイエットに利用することはあまり適していないと言えます。なぜなら、人乳には脂質が含まれており、その量は控えめではあるものの、ダイエットにおいては注意が必要な要素であるからです。
脂質の量は控えめ
人乳に含まれる脂質の量は、一般的な乳製品と比べると控えめです。一般的な乳飲料に含まれる脂質の量は、約3.5gですが、人乳に含まれる脂質の量も同様です。このことから、人乳は他の乳製品と比べると脂質の摂取量を抑えることができると言えます。
人乳は低脂質ダイエットには不向き
しかし、人乳を低脂質ダイエットに利用することはあまり適していないと言えます。なぜなら、人乳は赤ちゃんの成長に必要な栄養素がバランスよく含まれており、その栄養価を最大限に活かすためには、脂質も必要な要素であるからです。低脂質ダイエットでは、脂質の摂取を制限することが求められますが、人乳にはそのような制限は必要ありません。
まとめ
人乳は低脂質ダイエットにはあまり適していないと言えます。人乳には脂質が含まれており、その量は控えめですが、赤ちゃんの成長に必要な栄養素が含まれています。そのため、人乳を低脂質ダイエットに利用する場合は、バランスの取れた食事と適度な運動を併せて行うことが重要です。低脂質ダイエットを実践する際には、他の乳製品や食材を選ぶことが推奨されます。
最後に、人乳の各栄養素の詳細と、ざっくり評価(多いか少ないか等)をデータで表示します。参考にしてくださいね。
「人乳」の主な栄養情報(可食部100gあたり) | |||
---|---|---|---|
カロリー | 61 | Kcal | 低い |
炭水化物 | 7.2 | g | |
└糖質 | 7.3 | g | 低い |
└食物繊維 | (0) | g | 無し |
たんぱく質 | 1.1 | g | 低い |
脂質 | 3.5 | g | 普通 |
「人乳」のその他栄養情報 | |||
廃棄率 | 0 | % | 特になし |
水分 | 88.0 | g | 多い |
有機酸 | - | g | 無し |
灰分 | 0.2 | g | 低い |
コレステロール | 15 | mg | 普通 |
食塩相当量 | 0 | mg | 無し |
アルコール | - | g | 無し |
「人乳」のビタミン・無機質等 | |||
ナトリウム | 15 | mg | 普通 |
カリウム | 48 | mg | 低い |
カルシウム | 27 | mg | 普通 |
マグネシウム | 3 | mg | 低い |
リン | 14 | mg | 低い |
鉄 | 0.04 | mg | 低い |
亜鉛 | 0.3 | mg | 普通 |
銅 | 0.03 | mg | 低い |
マンガン | Tr | mg | 無し |
ヨウ素 | * | μg | 無し |
セレン | 2 | μg | 普通 |
クロム | 0 | μg | 無し |
モリブデン | 0 | μg | 無し |
ビタミンA | |||
└レチノール | 45 | μg | 多い |
└α-カロテン | - | μg | 無し |
└β-カロテン | - | μg | 無し |
└β-クリプトキサンチン | - | μg | 無し |
└β-カロテン当量 | 12 | μg | 普通 |
└レチノール活性当量 | 46 | μg | 多い |
ビタミンD | 0.3 | μg | 多い |
ビタミンE | |||
└α-トコフェロール | 0.4 | mg | 普通 |
└β-トコフェロール | 0 | mg | 無し |
└γ-トコフェロール | 0.1 | mg | 普通 |
└δ-トコフェロール | 0 | mg | 無し |
ビタミンK | 1 | μg | 普通 |
ビタミンB1 | 0.01 | mg | 低い |
ビタミンB2 | 0.03 | mg | 低い |
ナイアシン | 0.2 | mg | 低い |
ビタミンB6 | Tr | mg | 無し |
ビタミンB12 | Tr | μg | 無し |
葉酸 | μg | 無し | |
パントテン酸 | 0.50 | mg | 普通 |
ビオチン | 0.5 | μg | 普通 |
ビタミンC | 5 | mg | 多い |
試料: 成熟乳/鉄: Trであるが、利用上の便宜のため小数第2位まで記載/ヨウ素: 第3章参照/ビタミンD: ビタミンD活性代謝物を含む(ビタミンD活性代謝物を含まない場合: Tr)/(100 g: 98.3 mL、100 mL: 101.7 g)
※右欄の評価「無し」は、栄養価がTr(微量)の場合も無しとしています。多い・少ないは、「日本食品標準成分表」に含まれる約1500件の様々な食材のなかで何位の値かを示しています。
人乳と同じ乳の乳飲料ジャンルで栄養素を比較!
名前 | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 | 食物繊維 |
---|---|---|---|---|---|
ジャージー種の牛乳 | 77 | 5.1 | 3.9 | 5.2 | (0) |
ホルスタイン種の牛乳 | 63 | 4.9 | 3.2 | 3.7 | (0) |
牛乳 | 61 | 5.3 | 3.3 | 3.8 | (0) |
低脂肪牛乳 | 42 | 5.7 | 3.8 | 1.0 | (0) |
脱脂乳 | 31 | 5.0 | 3.4 | 0.1 | (0) |
コーヒー牛乳 | 56 | 7.4 | 2.2 | 2.0 | (0) |
フルーツ牛乳 | 46 | 9.9 | 1.2 | 0.2 | (0) |
人乳 | 61 | 7.3 | 1.1 | 3.5 | (0) |
やぎ乳 | 57 | 5.4 | 3.1 | 3.6 | (0) |
赤ちゃん用ミルク | 66 | 7.1 | 1.5 | 3.6 | 0 |
※いずれも可食部100gあたり。カロリーの単位はkcalで、それ以外はg(グラム)。