洋食歴20年の料理人hiroです。鶏とじゃがいもの相性は抜群です。では鶏で肉じゃがを作ってはどうなるか。肉じゃがは牛肉や豚肉で作る家庭がほとんどだと思いますが、鶏肉を使うと良質な出汁を含んであっさりとした仕上がりになります。形を煮崩さないように作るコツをご紹介します。それでは早速作っていきましょう。
鶏肉じゃがの材料(5〜6人前)
具材
鶏もも | 250g | |
玉ねぎ | 1個 | |
人参 | 1本 | |
じゃがいも大メークイン | 4個 | |
生姜 | 20g | |
糸こんにゃく | 200g |
調味料
米油サラダ油でも可 | 大さじ1 | |
塩 | 少々 | |
上白糖 | 大さじ2 | |
和風顆粒出汁 | 小さじ0.5 | |
酒 | 大さじ2 | |
みりん | 大さじ2 | |
濃口醤油 | 大さじ4 | |
水 | 500mℓ | |
ごま油 | 小さじ1 |
鶏肉じゃがの作り方
水にひたすことで得られることは?
乱切りにしたメークインを水にさらしておくのは10分程度でOKです。さらす理由はアク取りと、カットした断面から変色を防ぐことにあります。
糸こんにゃくは熱湯につけておこう
糸こんにゃくはパックから開けるとどうしてもこんにゃく特有の臭いがありますよね。パックから開けて、一度ザルに開けて水を抜きます。その糸蒟蒻を今度はボウルに開けて、熱湯をふりかけ放置しておきます。臭みをとることはもちろん、アク抜きにもなります。覚えておきましょう。
鶏ももを皮面から並べて、並べ終えたら弱火に。皮面がパリッとするくらいじっくりと焼いていきます。じんわりと鶏の油(チーユ)が出てきます。
内面にやや強めに塩をふっておきましょう。
フライパンに残った鶏油が旨みに
鶏ももを全て引き上げました。これでフライパンの中は鶏の旨みが詰まった鶏油となりました。この油を他の食材に炒め含ませていくのが狙いです。
メークインに油が行き渡ったら、焼いた鶏ももと…
あらかじめ水切りしておいタコんにゃくを加えます。
その後に濃口醤油と…
水を注ぎます。強火のまま、アクが浮き上がってくるのを待ちます。
アクを丁寧に引こう
強火にするとアクが出てきます。オタマなどで丁寧に掬い上げましょう。アクをすくうのとすくわないとでは料理に差が出ます。変にえぐみを感じたり、舌触りも悪くなったり、料理の品質を損なう場合があります。丁寧に引いていきましょう。
アクを取って落としブタをしよう
アクを引いたら、落としブタをします。火を弱火にして12分のタイマーをかけてコトコトと煮ていきます。
煮汁が少なくなりました
強火にかけて5分。煮汁の水位が下がり味が凝縮されました。ここで煮汁を味見します。足りなければ醤油や上白糖で味を整える程度でOK。煮込み料理のコツは、初めから濃い味付けをせず、味見のタイミングで調整することを意識します。薄い味で煮付けて、最後に味を決めるという流れです。
再度落としブタをして味を染み込ませよう
火を止めた状態で落としブタをし、味をしみ込ませます。この状態を調理用ごで「寝かせる」というんですが、煮込み料理でよくわかるのはカレーです。当日食べたカレーと、翌日食べるカレーの差というのは断然後者が美味しく感じます。それと同じで鶏肉じゃがも同じ煮込み料理につき、時間をおいて寝かせて食べる方がより美味しく感じます。覚えておきましょう。
冷めても温かくても美味しくいただけます
私はこういった煮込み料理は翌朝以降に食べるようにしています。そのほうが味の染みかたが違い、冷たくなっている分、形を崩すことなく盛り付けられるからです。冷たい状態になっているので、それを冷蔵庫に入れるのもよし、盛り付けてレンチンして食べるのもよしと楽しみ方は人それぞれです。とてもさっぱりしていて食べやすい今回の鶏肉じゃが、是非とも食のレパートリーに加えてみて下さいね。
洋食調理歴20年。シェフ経験あり調理師免許あり。膝の古傷と向き合い、立ち仕事をセーブ。知識と経験をもとにYouTube「ヒスイ夫婦のすいすいレシピ」を運営中。最近では動画企画や編集、フードに関する記事執筆、企業向けにレシピ考案へお仕事をシフト。「ま、何とかなる」が口グセ。