
フードコーディネーターの内田有紀です。今回は、基本の白和えのご紹介です。副菜のイメージの強い白和えですが、手間のかけ方を知ったら主役級のご馳走です。基本の和え衣を覚えれば季節ごとの応用も効きます。しっかりと丁寧に作る白和えはとても上品でおいしいですよ。
丁寧に作る基本の白和えの材料(4人分)

主な材料
絹豆腐 | 70g | |
人参 | 30g | |
ほうれん草 | 1/2パック | |
干ししいたけ | 3枚 |
調味料A
出汁 | 1カップ | |
塩 | 少々 |
調味料B
しいたけ戻し汁 | 1カップ | |
砂糖 | 大さじ1 | |
醤油 | 大さじ1 |
調味料C
白ごま | 大さじ3 | |
砂糖 | 大さじ2 | |
醤油 | 大さじ1 |
丁寧に作る基本の白和えの作り方
今回のレシピのポイント
基本の白和えをおいしく作るポイントは3つです。1つ目は豆腐の水切りをしっかりすること。2つ目は、具材にそれぞれ下味をつけること。3つ目はごまを炒ってからすることで香りを出すこと。それぞれちょっとしたひと手間ですが、丁寧に作る贅沢な白和えはとても美味しいですよ。

2cm長さに切った人参を調味料Aで煮ていきましょう。ただ下茹でをするのではなく、出汁で煮ていくことで本格的な仕上がりになりますよ。
出汁は2番出汁でOKです。2番出汁とは、1度出汁を取った鰹節と昆布で2回目の出汁を取ることです。2番出汁はしばらく煮込んでOKですよ。人参が柔らかくなったら、粗熱を取りましょう。
具材はそれぞれ下味をつける
白和えや和え物がおいしく仕上がらないのは、時間が経つと味がぼけてしまうからです。
せっかく味を整えたのに、時間がたつと水分が出てきておいしくなくなってしまう…そんな残念な失敗を防ぐために、ここからは具材それぞれに下味をつけていきましょう。ちょっとひと手間ですが、驚くほどおいしく仕上がります。

茹で上がったほうれん草を冷水にとり冷まします。しっかりと冷ました方が色がきれいに仕上がるので、ぬるくなってしまったら、その都度水を変えるか、氷水を用意してしっかりと冷ましましょう。

茎の部分をそろえて良く絞り、まな板におきます。2cm幅に切っていきましょう。茎の部分をそろえておくと切りやすいですよ。

切る前に一度しぼっていますが、このままだとまた水気が出てきてしまいます。水気が出てくると味がぼやけてしまうので、醤油洗いをしましょう。
醤油洗いとは、茹でてしぼった野菜に醤油(大さじ1程)をかけて、もう一度しぼることです。醤油洗いをすることで、味がしっかりと決まりますよ。

鍋に調味料Bを合わせて、薄切りにしたしいたけを煮ていきます。味が染みるようゆっくりと煮ていきましょう。
人参に比べてしっかりとした味つけにすることで豆腐の和え衣との相性が良くなりますよ。ちらし寿司や和え物にも使えるので、多めに作って冷凍しておくと便利です。
ごまは炒ってから使用する
白和えの和え衣は、ごまの風味がとても良く合います。市販のいりごまはすでに炒った状態で売られているのですが、調理前に再度炒ることで香りが全然違ってきます。

ごまの風味とちょっと甘めの味付けがおいしいポイント
白和えはやや甘めに仕上げるのがおいしくなるポイントです。ちょっと甘くて苦手かなという方は、塩を足して調整します。この和えていく具材にも下味を丁寧に入れているので、和え衣も食べやすい味付けで仕上げてOKです。
丁寧に作った上品な白和えの完成

実はとても手の込んだ一品である白和え。丁寧に作った分食べるときのうれしさもひとしおです。今回は基本的な具材である、ほうれん草、しいたけ、人参で作りましたが、季節の具材で代用可能ですよ。春なら菜の花、夏ならおくらやゴーヤ、秋はきのこや柿、冬は春菊やれんこん…といったように、基本の和え衣に合わせていろいろ楽しめます。
ぜひお店の味に仕上がる基本の白和え、おうちでもお楽しみください。
フードコーディネーター、調理師として活動中。企業お料理教室のレシピ開発、カフェ等でのメニュー開発、保育園給食調理の実績あり。幼児食インストラクターを活かし、親子で楽しめるレシピを目指しています。