こんにちは、料理研究家の原田佐知子です。みずみずしい食感と甘みが魅力の「かぶ」は、意外と主役になれない野菜のひとつ。「どうやって食べれば良い?」と悩んでしまいますね。今回はそんなかぶを使った、簡単でおしゃれなファルシー(詰め物)をご紹介します。それでは早速作っていきましょう!
カブと海老のファルシーの材料(2人分)
主な材料
カブ | 2個 | |
むき海老 | 2尾 | |
酒 | 小さじ1 | |
ほたて刺身用 | 2粒 | |
カブの葉先端の青い部分 | 10g | |
ピンクペッパー | 4粒 |
ソースの材料
水 | 100ml | |
固形ブイヨン | 4g | |
コーンスターチ | 小さじ1と1/2 | |
酢 | 小さじ1 |
カブと海老のファルシーの作り方
スプーンを入れて、カブをくるくると回すように動かして下さい。思ったより簡単に中身がくりぬけます。カブの半分くらいの厚みまでくり抜きましょう。
中身のくり抜きが終わったらカブのお尻の部分を水辺にカットします。ごろごろと転がること無く、安定が良くなります。
中身のくり抜きが終わったら耐熱皿にのせてラップをし、600Wの電子レンジで2分加熱します。
くり抜いた中身は他の料理で活用
今回のお料理では、くり抜いた中身は使いません。スープや味噌汁に入れたり、サラダの具材にしたり、ほかのお料理で色々活用して下さいね。また、カブの皮も美味しく食べられる部分です。細切りにして保存袋に入れ、塩とレモンの皮で揉み込んで一晩おけば美味しい浅漬けになりますよ。
ほたては水にさらして解凍しましょう
冷凍のほたてを使う場合、自然解凍するとドリップが出てうま味が半減してしまう事も。使う30分くらい前から水に入れておくと、ドリップが出ることも無く美味しく解凍出来ます。
カブの葉は栄養がいっぱい
カブを買うと必ず付いてくる「カブの葉」は、実は栄養がいっぱいの部分。鉄分やカルシウム、ビタミンCなどが豊富に含まれています。カブの実(根)の部分には含まれないベーターカロテンもたっぷり。栄養だけで考えると実より葉の方が断然優秀なんですね。
最初はなかなかとろみが付かずに不安になるかもしれませんが、混ぜながら1分ほど加熱すると急にトロッとしてきます。スプーンを引いてなべ底がしっかり見える位になったら完成です。
とろみが持続するコーンスターチ
今回ソースのとろみ付けには「コーンスターチ」を使っています。通常とろみと言えば「片栗粉」を使う事が多いですよね。強いとろみと透明感がある、おなじみの食材です。ただ、片栗粉のとろみは時間がたつとサラッとした状態に戻ってしまうのが難点でした。その点、コーンスターチはとろみが持続する嬉しい食材なんです。とろみの強さや透明感では負けますが、時間がたってもとろみをキープ、しかも冷めても状態が変わりません。今回のファルシーは温かいままでも、冷やしても楽しめるようにしたかったので、あえてコーンスターチを選んでいます。
カブがかわいく大変身!ごちそう前菜を楽しんで
カブの器がおもてなし感を盛り上げてくれる、かわいい前菜の完成です。電子レンジを活用して手軽に作れるのが嬉しいですね。カブは適度に食感が残っていて、甘みとみずみずしさがたまりません。カブの上品な美味しさのおかげで、海老やほたてのうま味が引き立ちますよ。軽く酸味が効いたソースと食材が絶妙な相性。おもてなしにぴったりの一品、是非お試し下さいね。
2010年より横浜にて料理教室「スタジオルーチェ」主宰。企業や地方自治体向けのレシピ開発、企業の食材とのタイアップレッスンを多数開催中。Webメディアに毎月レシピ掲載中。レシピのコンセプトは「簡単なのにおもてなしにもなるレシピ」