こんにちは、料理研究家の原田佐知子です。トマトとチキンが入ったうま味たっぷりピラフをご紹介します。フライパンは不要、材料を炊飯器に入れるだけの簡単レシピです。うま味成分の多い食材を活用する事で味付けは塩のみ、余計な調味料は必要ありません。それでは早速作っていきましょう!
うま味たっぷり!チキンとトマトの炊飯器ピラフの材料(3~4人分)
材料一覧
米 | 2合 | |
昆布 | 10cm×10cm(7~8gくらい) | |
水 | 370ml | |
ミニトマト | 10粒(100gくらい) | |
しめじ | 60g | |
鶏もも皮は取り除く | 100g | |
バター | 15g | |
塩 | 小さじ1 | |
粉チーズ | 30g |
付けあわせ
パセリ(みじん切り) |
うま味たっぷり!チキンとトマトの炊飯器ピラフの作り方
昆布にはうま味成分「グルタミン酸」が含まれます
昆布にはうま味成分の「グルタミン酸」が豊富に含まれます。出汁が美味しく感じるのはこのグルタミン酸のおかげ。グルタミン酸は赤ちゃんが初めて飲む母乳にも含まれる成分なんですよ。洋風のピラフにあえて和風のうま味成分を加える事で、より日本人に馴染みのある味に仕上がります。昆布の表面に白い粉のようなものが付いている事がありますが、これは昆布のうま味成分。洗ってしまうとうま味がどんどん逃げてしまうので、洗わずに使って下さい。気になる汚れがある場合は、ペーパーやふきんでサッと拭いて使って下さい。
ミニトマトにも「グルタミン酸」が豊富です
昆布同様に、ミニトマトもグルタミン酸が豊富に含まれる食材です。特にトマトは加熱する事で甘みが増すので、適度な酸味と甘いをプラスしてくれますよ。赤い色合いもピラフを美味紫蘇うに見せてくれる良いアクセントになります。
しめじにはうまみ成分「グアニル酸」が多く含まれます
しめじにもグルタミン酸が含まれますが、それ以外にグアニル酸と言ううま味成分も含まれます。色々なうまみ成分が加わる事で、より深い味わいになっていきますよ。
鶏肉のイノシン酸もプラスして「うま味の相乗効果」
鶏肉には「イノシン酸」と言ううま味成分が豊富に含まれます。昆布やトマトに含まれる「グルタミン酸」、しめじに含まれる「グアニル酸」、そして鶏肉に含まれる「イノシン酸」、この3つが三大うま味成分としてよく知られています。それぞれのうま味成分が一緒になる事でうま味成分の相乗効果が高り、より一層美味しさを感じる事が出来ます。色々な食材を一緒に使う事は、とっても理にかなった調理法なんですね。
味付けは塩だけで大丈夫
うま味成分がたっぷり入ったのピラフの味付けには、「塩」以外必要ありません。余計な調味料を入れなくても、十分美味しく仕上がります。また、トマトの酸味には減塩効果があるので、少量の塩だけで仕上げていきましょう。
炊き終わったら粉チーズを入れ、ミニトマトを崩すように混ぜて出来上がりです。お皿に盛り付け、彩りでパセリを散らしましょう。炊飯器の加熱だけで十分美味しく仕上がるので、事前に炒めたり茹でたりする必要はありません。手間も洗い物も最小限で出来るピラフは、忙しい毎日の食卓の強い味方です。
うま味と酸味、バターのコクが堪らない美味しさ!栄養バランスもばっちりです
三大うま味成分のパワーで、少ない食材なのに深い味わいのピラフがあっという間に完成しました。トマトの酸味やバターのコクも加わって美味しさ倍増。味付けが塩だけだなんて思えないうま味が感じられます。タンパク質も野菜も一緒にいただけるので、後は簡単なスープやサラダをプラスすれば大満足です。いつもの炊飯器だけで作れる簡単レシピ、是非ご活用下さいね。
2010年より横浜にて料理教室「スタジオルーチェ」主宰。企業や地方自治体向けのレシピ開発、企業の食材とのタイアップレッスンを多数開催中。Webメディアに毎月レシピ掲載中。レシピのコンセプトは「簡単なのにおもてなしにもなるレシピ」