洋食歴20年の料理人hiroです。シンプルなイタリアのミルクプリン「パンナコッタ」。板ゼラチンを使ったゼリー菓子で、バニラビーンズとラム酒を使ってちょっと贅沢に、そのままの状態で味わっていただきたい子供も喜ぶスイーツです。ソースなど一切不要。手軽で簡単なんです。それでは早速作っていきましょう。
パンナコッタの材料(4人分)
具材
生クリーム | 200g | |
牛乳 | 200g |
調味料
グラニュー糖 | 40g | |
ゼラチンリーフ | 6g | |
バニラビーンズ | 1/4本分 | |
ラム酒マイヤーズラム | 小さじ1 |
パンナコッタの作り方
グラニュー糖も計量して加えます。
バニラビーンズを鍋の中へ加える時は…
バニラビーンズは、包丁で縦に半分にわり、中に入っているバニラビーンズ(黒い点々としたバニラの種)を包丁の背などを使って生クリームのベースに丁寧に加えていきます。さらに残ったバニラのサヤも一緒にベースの中へ。産地にもよりますが、近年バニラビーンズは生産が追いつかず高騰し、不作などにより需要と供給のバランスが崩れて今では銀よりも高い貴重なものとなってしまいました。
ゼラチンを計量して、水にふやかしておこう
ボウルに水を用意して板ゼラチンをふやかしておきます。冬場は普通に冷たい水道水で大丈夫ですが、夏場だとゼラチンが溶けてしまう可能性があるため、氷水の中に入れてふやかすようにします。慣れないうちは時期を選ばず氷水を使ってふやかしておくと良いでしょう。使用するまで水に浸けたままの状態です。
生クリームベースを弱火にかけよう
手鍋の生クリームベースを弱火にかけます。ゴムベラを使って底から優しく混ぜていき、グラニュー糖を溶かして、ベースにバニラの香りを移す作業です。この作業を沸騰直前まで続けます。イタリア語で「パンナ」は生クリームの意味で、「コッタ」は煮るという意味です。イタリアの料理名は日本語に直訳すると、面白いものばかりです。
沸騰直前になったら…
鍋の周りが沸々としてきたら、ふやかしていた板ゼラチンをギュッと絞り、ベースの中に加えます。
板ゼラチンを加えたら、サッと混ぜて火を止めます。
茶漉しを使って漉していこう
ボウルを用意し、茶漉しを使ってベースを漉していきます。漉すことで、ベースにダマが残らず、食べた時に滑らかな口当たりとなります。鍋に残ったものはゴムベラを使って丁寧に取り出しましょう。茶漉しにはバニラのサヤが残るようになります。
冷めたら、ラム酒で香りづけ
生クリームベースが人肌くらいに冷めたあたりで、ラム酒を加えます。熱い状態のまま加えると風味が飛んでしまうからです。ラム酒を加えた後もさらにゴムベラでかき混ぜながら冷ましていきましょう。
シンプルなのに、贅沢気分が味わえるお菓子
生クリームベースに丁寧にバニラの香り移すことで、食べた時は贅沢な気分を味わえます。スッと口の中で溶けていくクリームと、広がるバニラとラムの香りが贅沢感をプラスしてくれます。作るとお分かりいただけると思いますが、黒い点々がバニラビーンズ。プリンやシュークリームのカスタードクリームによく見られるものですね。バニラエッセンスや、バニラオイルは全くの別物。確実にバニラビーンズ(特にマダガスカル産)を使うことをオススメします。特にソースなど必要もないこちらのデザート、是非とも食のレパートリーに加えてみてくださいね。
洋食調理歴20年。シェフ経験あり調理師免許あり。膝の古傷と向き合い、立ち仕事をセーブ。知識と経験をもとにYouTube「ヒスイ夫婦のすいすいレシピ」を運営中。最近では動画企画や編集、フードに関する記事執筆、企業向けにレシピ考案へお仕事をシフト。「ま、何とかなる」が口グセ。