料理人hiroです。今回は基本の筑前煮のレシピをご紹介します。味が染みずボケた状態になりがちですが、火にかけ一度休ませて、もう一度火にかけてととのえることがポイントとなります。準備に火入れにアク取りにと、煮物は奥が深いです。その分、美味しくできたときの喜びもひとしおです。早速作っていきましょう。
筑前煮の材料(4人分)
具材
鶏もも肉 | 250g | |
ごぼう | 1/2本分 | |
人参 | 1/2本分 | |
じゃがいもメークイン | 2個 | |
レンコン | 150g | |
こんにゃく | 140g | |
厚揚げ | 1枚(130g) | |
しめじ | 1/2株 | |
椎茸 | 4個 |
調味料
和出汁 | 600cc | |
上白糖 | 大さじ1 | |
みりん | 大さじ4 | |
濃口醤油 | 大さじ4 | |
ごま油 | 大さじ1 |
付けあわせ
冷凍枝豆 |
筑前煮の作り方
今回のレシピのポイント
下処理済みの食材を煮て、休ませて、煮詰めるの3工程が大事です!味を含ませるために少し時間を取ることで筑前煮は美味しく頂けます。
熱湯、水、酢水にそれぞれ役割あり!
こんにゃくと厚揚げには熱湯を。じゃがいもには水を。レンコンには酢水をつけておきます。
熱湯はこんにゃくの臭みとアクをとり、厚揚げの油抜きになります。じゃがいもにつけた水はデンプンを洗い流し、変色を防ぎます。レンコンの酢水も変色を防ぎます。それぞれに役割があります。
洗いごぼう1/2本分を乱切りにして、水につけておきます。
こちらを水につけることで、断面の変色を防ぐと同時に、アク抜きとなります。これらのひと手間が美味しさにつながります。
レンコンは0.5cm幅にカットした後、輪切りに。酢水につけておきましょう。
熱湯をかけた後のこんにゃく140gを角切りに。厚揚げ130gも同じくらいの大きさにカットしておきましょう。
じゃがいも2個と、人参1/2本分は乱切りにしておきましょう。じゃがいもは水につけておきます。
しめじ1/2株は石突を除去して、大まかに手で割きます。椎茸4個は、ひとつを1/4カットにしておきましょう。
少しでも煮やすくする工夫も準備のうち
カットした具材を並べてみました。大きさを揃えてカットすることと、順序よく煮ていけるように準備することが大切です。
水や酢水につけた食材は、後でザルにあけて水気をとっておきましょう。まずは「しっかり準備」です!
鶏もも肉を皮面から中火で焼いていきます。3分ほど焼いてひっくり返し、内面を1分焼きます。
筑前煮は炒めることが特徴
筑前煮は炒め煮にすることが大きな特徴です。鶏肉から出る脂と、ごま油を食材にコーティングさせることで、皮膜を作り、煮崩れを防ぐことが可能となります。カレーを煮る感覚と少し似ていますね。
和出汁600ccを加えます。これは出汁パック1包に600ccのお湯を注いで冷ましたものです。水600ccを注いで、和風顆粒出汁を大さじ1/2でも代用することが可能です。注いでひと煮立ちさせましょう。
仕上がりに差が出る丁寧なアク取り
アクは食材から出てくる苦味やエグみ、臭みの成分となるものです。これを丁寧に引くのと引かないのとでは仕上がりに味の差が出ます。アクが残っていると品質を損なうので、丁寧に引いておきましょう。
煮汁は全て飛ばすのではなく、少し汁気があったほうが日持ちします。ここで一度味見します。足りなければ上白糖、もしくは濃口醤油を足して味をととのえます。
一度冷ますことで、味が染みる筑前煮
筑前煮を作る工程で大切なのは、長時間煮ることではなく、休ませて冷ますことにあります。煮ている時よりも、冷めている時に味が入っていきやすいんですね。
鶏肉の旨みと、出汁の風味が加えた具材にしっかりと馴染んでいきます。具材として里芋や竹の子を使ったり、緑野菜に塩茹でした絹さややインゲン、グリーンピースを添えるのでも映えます。まずは基本から、しっかり味が染みた筑前煮を作ってみて下さいね。
洋食調理歴20年。シェフ経験あり調理師免許あり。膝の古傷と向き合い、立ち仕事をセーブ。知識と経験をもとにYouTube「ヒスイ夫婦のすいすいレシピ」を運営中。最近では動画企画や編集、フードに関する記事執筆、企業向けにレシピ考案へお仕事をシフト。「ま、何とかなる」が口グセ。