
料理人hiroです。今回は基本のぶり大根のレシピをご紹介します。大根に味が染みず、ぶりの身をボロボロにしてしまいがちですが、ともに「茹でる」「熱湯をかける」等の下処理をすることがポイントです。さらにシミシミにするには休ませて味を含ませていくことも大事です。味シミぶり大根!早速作っていきましょう。
ぶり大根の材料(4人前)

具材
ぶり | 2切れ(200g) | |
大根 | 1/2本 | |
生姜 | 15g | |
昆布 | 3cm×3cm |
調味料A
塩 | 適量 | |
お米の研ぎ汁 | 1.5ℓ |
調味料B
水 | 1ℓ | |
上白糖 | 50g | |
酒 | 大さじ6 | |
みりん | 大さじ6 | |
濃口醤油 | 大さじ3 |
ぶり大根の作り方
今回のレシピのポイント
大根はお米の研ぎ汁で下茹で後に出汁へ。ぶりは塩をふり霜降りからの出汁への工程を踏んでいきます。時間をかけて作るものですが、ひと手間が煮物を美味しくする秘訣です!

この塩は身を引き締めて臭みをとる!
この状態で10分ほど冷蔵庫に置いておきましょう。この塩の浸透圧で身から余分な水分が出ると同時に、臭み取りにもなります。大事な塩です。

大根1/2本分を、5cm幅の輪切りにします。

少し厚めに皮剥きします。

味を染み込ませるための「隠し包丁」
片面に深さ0.5cmほどの十文字を入れます。「隠し包丁」といって、味を染み込ませるための切り込みです。やっておくのとやらないとでは味シミ具合が全然違ってきます。

お米の研ぎ汁の中に大根を入れます。火にかけていきましょう。隠し包丁を入れた面は上にした状態です。

オーブンシートで作った落としブタをかぶせて、弱中火で20〜25分下茹でします。

その後、熱湯をぶりにふりかけます。これを「霜降り」といいます。 身の表面が白くなったら熱湯を捨て流水しながら身を冷まし、ぬめりを取ります。バットにキッチンペーパーを敷き、ぶりの身を取っておきましょう。

霜降りで旨味を閉じ込める!
「霜降り」することで、ぶりのぬめりや臭みを除いたり、表面を固めてうまみを閉じ込める効果があります。これでぶりの煮崩れを最小限にとどめることが可能となります。和食でよく使う調理法です。

竹串がスッと入ったら、即水洗い!
竹串がスッと入ったらOKサインです。形を崩さないようすぐに水洗いして研ぎ汁のぬめりをとり、ペーパーに取って水気を取っておきます。
お米の研ぎ汁を使うことで、効率よく大根のアク取りができ、同時に甘みを引き立ててくれます。おでんにするときなども是非ご活用くださいね。

弱中火で30分ほど煮ていきます。

アク取りは丁寧に!
大根を下茹でしても、ぶりを霜降りしてもやはりアクは出てきます。
アクは食材が持つ苦味やエグ味、臭みの成分です。丁寧にアクを引いておきましょう。グッと良い仕上がりになります。
味シミは味だけでなく色々な「工程」も含ませる!

ぶりは塩を振って霜降り後に出汁へという工程を踏みました。そして大根は隠し包丁を入れて、お米の研ぎ汁で下茹で後に出汁で煮るという工程を踏みました。ぶり大根の味シミには「工程」も併せて含ませることが大事なんですね。
ひと手間ではありますが、決して難しい事ではないはずです。ぶりと大根はしっかりと形が残り、出汁と旨味がシミシミの状態に感動すら覚えます。是非ともイチから味シミぶり大根を作ってみて下さいね。
洋食調理歴20年。シェフ経験あり調理師免許あり。膝の古傷と向き合い、立ち仕事をセーブ。知識と経験をもとにYouTube「ヒスイ夫婦のすいすいレシピ」を運営中。最近では動画企画や編集、フードに関する記事執筆、企業向けにレシピ考案へお仕事をシフト。「ま、何とかなる」が口グセ。