こんにちは、料理研究家の原田佐知子です。皆さんご存じの定番パスタ「ボンゴレ」は、シンプルなだけに意外と難しい一品。パサついたり、味が薄かったりお悩みが多いのですが、今回はプラスアルファの美味しい食材を使ってレストランのような仕上がりを目指します。それでは早速作っていきましょう!
アンチョビとトマトが決め手!ボンゴレロッソの材料(2人分)
材料一覧
あさり | 200g | |
にんにく | 1かけ | |
ミニトマト | 8個 | |
オリーブオイル | 大さじ3 | |
アンチョビ(フィレ) | 3枚 | |
白ワイン | 100ml | |
塩(パスタお湯用) | 1リットルにお湯に対して10g | |
スパゲッティーニ | 180g | |
塩(パスタ味付け用) | 少々 | |
こしょう | 少々 | |
パセリ(みじん切り) | 適量 |
アンチョビとトマトが決め手!ボンゴレロッソの作り方
にんにくの芽を取る理由
「にんにくの芽は取った方が良いですか」と言うご質問をよく受けます。結論から言うと「出来れば取った方が良い」です。にんにくの芽は焦げやすい性質があるので、料理中に先に焦げてしまう事があります。焦げると苦みや臭みの原因になるので、取り除いた方が良いでしょう。ただ、じゃがいもの芽のような毒があるわけでは無いので、気にならない方はそのまま使っても大丈夫です。
アンチョビが味と乳化のポイント
アンチョビは塩分とうま味が強い食材。これが入るだけで味に深みが加わります。また、アンチョビが「乳化剤」の役割をはたすので、オイル系パスタソースの乳化を助けてくれますよ。
強めの火だとしっかり殻が開きます
あさりの殻はちょっと強めの火で加熱する事で開きやすくなります。また、最後まで開かないあさりは、木べらで軽くたたいたり、フライパンを揺すったりして刺激を与えると開く事があります。無理のない範囲で作業して頂いて、それでも開かなければ処分して下さい。
色々な要素が「乳化剤」になります
オイル系パスタでよく言う「乳化」ですが、単純に「オイル」と「水分」だけでは上手く乳化しません。アンチョビやミニトマトの果肉、パスタの小麦粉が溶けたゆで汁が「乳化剤」となって、初めて上手に乳化してくれます。
パサつかず味もしっかり調ったオイル系パスタを召し上がれ
パスタのゆで汁を加える事でパサつくことなく、しっとり仕上がります。しっかり乳化したソースはまろやかな味わい。油っぽかったり水っぽい失敗がありません。あさり、ミニトマト、アンチョビなどのうま味がギュッと詰まっているので、シンプルながらも深い味わいです。
2010年より横浜にて料理教室「スタジオルーチェ」主宰。企業や地方自治体向けのレシピ開発、企業の食材とのタイアップレッスンを多数開催中。Webメディアに毎月レシピ掲載中。レシピのコンセプトは「簡単なのにおもてなしにもなるレシピ」