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Q.なぜじゃがいもはナス科なの?明らかにナスじゃないですよね?ナス科と聞いてびっくりしました。

情報調査隊

このページでは、暮らしのレシピになる様々な情報を掲載。読者や編集部員の質問「なぜじゃがいもはナス科なの?明らかにナスじゃないですよね?ナス科と聞いてびっくりしました。」に、ズバッと結論から回答しています。

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じゃがいもはナス科と聞いてびっくりしました。なぜじゃがいもはナス科なの?

じゃがいもとナス。見た目や味も異なるこの二つの野菜ですが、意外と同じ「ナス科」に分類されています。そこで今回は、なぜじゃがいもがナス科に属するのか、そしてその背景や特徴について詳しく解説していきます。

1. ナス科とはどんな科?

まず初めに、ナス科について簡単に説明します。

ナス科は多年草や低木、木本から成る植物の科で、世界中に多くの種類が分布しています。この科の植物は、特有の花の形や果物の特徴から識別されます。

2. じゃがいもとナスの類似点はたくさんある!

2.1 花の特徴

五裂の花: じゃがいもとナスの花は共に五裂しており、星形の特徴的な形状をしています。この形状は、ナス科の植物の特徴として知られています。

花の色: じゃがいもの花は、白から紫、ピンクにかけての色を持つことが多いです。一方、ナスの花は通常白色ですが、いずれも花の中心に黄色の部分が見られます。

2.2 化学成分の共通点

ソラニン: じゃがいもとナスは、ともにソラニンというアルカロイドを含んでいます。ソラニンは高濃度で摂取すると有毒とされ、特にじゃがいもの芽や青い部分に多く含まれています。しかし、通常の摂取量であれば問題はありません。

2.3 生育環境の類似性

両者とも、温暖な気候を好む性質があります。じゃがいもは、冷涼な気候でも成長しますが、発芽や成熟には比較的温暖な気候を好みます。ナスは高温を好むため、夏野菜として知られています。

2.4 生物学的な背景

染色体の類似性: じゃがいもとナスは、染色体の数や構造にも類似点が見られます。この類似性は、遺伝学的な視点からも両者がナス科に属することを支持しています。

共通の病害虫: じゃがいもとナスは、一部の病害虫に対して共通の感受性を持っています。これも、両者が同じ科に属することの証拠とされています。

これらの類似点から、じゃがいもとナスが同じナス科に分類される理由がより明確になりました。外見や利用方法の違いにもかかわらず、彼らは生物学的、化学的、そして遺伝学的な背景で多くの共通点を共有しているのです。

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いろいろな背景が似通っているのはわかりました。でもなんであんなに味が違うの?

3. なぜ見た目や味が異なるのかすっきり解説!

3.1 進化の過程

異なる環境での進化: じゃがいもとナスは、もともと異なる地域や環境で進化してきました。このため、それぞれの環境に適応する形で、外観や味、栄養成分などが変化してきたと考えられます。

交配の影響: 人間の手による品種改良や自然の交配が、じゃがいもとナスの特性を形成する過程で影響を与えました。これにより、異なる特性や特質が強調される結果となりました。

3.2 栽培の歴史

選択的育種: 人々が農業を行う過程で、収穫量や味、保存性などを考慮し、特定の特性を持つ植物を選択的に育てることで、じゃがいもとナスの特性はより特化してきました。

栽培技術の違い: 土壌の種類、水や肥料の与え方、収穫のタイミングなど、栽培の方法や技術の違いも、じゃがいもとナスの味や外観の違いを生む要因となりました。

3.3 生理的・生化学的な要因

異なる代謝経路: じゃがいもとナスの生化学的な代謝経路の違いにより、それぞれ独自の味や香り、テクスチャが形成されました。例えば、糖質の生成や分解の仕方、アミノ酸の種類や構成などが異なる可能性があります。

組織構造の違い: じゃがいもは塊茎であり、炭水化物を多く蓄積します。一方、ナスは果実としての特性を持ち、水分や繊維、微量栄養素を多く含んでいます。この組織の違いも、食感や味の違いに影響を与えています。


見た目や味が異なる背後には、進化、栽培、生理的・生化学的な要因など、多岐にわたる理由が存在しています。じゃがいもとナス、一見大きく異なる二つの食材ですが、その背後には深い歴史や科学的背景が隠されているのですね。

分類は形や味だけでは決まらない

じゃがいもとナスは、見た目や味からは考えられないような近い関係にあります。しかし、植物の分類はその形や味だけでなく、花の形状や化学成分、DNAの解析結果など、多岐にわたる情報を基に行われます。今回のテーマを通じて、植物の分類の奥深さや面白さを感じていただけたら幸いです!

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他にも科や所属が一見違和感ある野菜はありますか?

はい、植物の分類には時折、我々の一般的な認識や直感とは異なるケースが存在します。以下に、そのような例をいくつか挙げてみますね。

  1. トマト – 多くの人々がトマトを野菜として扱いますが、植物学的には果物、特にベリーに分類されます。さらに、トマトもナス科に属しており、ナスやじゃがいもと同じ科に分類されます。

  2. ストロベリー(イチゴ) – イチゴは一般に果物として認識されていますが、植物学的な定義に基づくと、真の果実ではありません。実は、小さな種が付着している部分が真の果実で、我々が食べる部分はその果実を支える花の一部です。

  3. アーモンド – アーモンドは一般的にナッツとして知られていますが、植物学的には種子です。また、アーモンドはバラ科に属し、桃やプラムと同じ科に分類されます。アーモンドは桃の種子部分と似ていることからも、この関連性が理解できます。

  4. キュウリとスイカ – 両者ともウリ科に属します。一見、全く異なるように思えるこれらの野菜(および果物)ですが、科学的には同じ科に分類されるのです。

  5. ピーナッツ – ピーナッツは「ナッツ」という名前がついていますが、実はマメ科に属する豆の一種です。アーモンドやウォールナッツなどの硬い殻を持つナッツとは異なり、ピーナッツは地下で育つ莢果を持ちます。

これらの例からもわかるように、日常的に使用される分類や名称が、植物学的な分類と一致しない場合があります。これは、文化的な背景や歴史的な経緯、利用方法などが影響していることが多いですよ。

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