このページでは、暮らしのレシピになる様々な情報を掲載。読者や編集部員の質問「なぜ干し椎茸にはプリン体が多いの?生しいたけのプリン体は?」に、ズバッと結論から回答しています。

なぜ干し椎茸にはプリン体が多いの?
干し椎茸は、日本の食文化に欠かせない食材の一つですね。特に、煮物やお吸い物のだしとして利用されることが多いです。しかし、干し椎茸にはプリン体が多いということをご存知でしょうか?今回は、なぜ干し椎茸にプリン体が多いのか、その理由とプリン体に関する知識を深掘りしていきます。
プリン体とは何か?
まず、プリン体とは何かを理解することから始めましょう。プリン体は、細胞の中でDNAやRNAの構成成分として存在する物質です。私たちの体内でも生成される一方、食品にも含まれています。
プリン体を摂取すると、体内で尿酸に変わります。尿酸が過剰になると、痛風の原因となることが知られています。
干し椎茸のプリン体の量
次に、干し椎茸のプリン体の量について見ていきましょう。実は、生の椎茸と干し椎茸では、プリン体の含有量が大きく異なります。
干し椎茸は、生の椎茸に比べてプリン体の量が多くなっています。
干し椎茸にプリン体が多い理由
では、なぜ干し椎茸にプリン体が多いのでしょうか。これは、椎茸を乾燥させる過程で、水分が飛び、100gあたりの栄養成分が濃縮されるためです。
その結果、プリン体も濃縮され、100gあたりの含有量が増加しているように見えます。
また、椎茸特有の旨味成分であるグアニル酸もプリン体の一種であり、これが濃縮されることで、干し椎茸の風味が増すとともに、プリン体の量も増えるのです。
干し椎茸を食べる際の注意点
干し椎茸には美味しさがありますが、プリン体が多いため、痛風を予防したい方や、尿酸値が高い方は摂取量に注意が必要です。
特に、だしを取る際には、プリン体が多く溶け出るため、その点を考慮して食事のバランスを取ることが大切です。
乾燥しうまみが凝縮されるとプリン体が増える
干し椎茸は、日本の食文化に欠かせない食材ですが、プリン体が多いことを理解し、適切な摂取量を心がけることが大切です。美味しさを楽しみつつ、健康にも気を付けて、干し椎茸を食べることをおすすめします。

では、生しいたけにはプリン体は少ないのでしょうか?
まずは干し椎茸と生しいたけのプリン体を見てみましょう。(出典:https://www.uralyt.jp/navi/abc/pdf/purine.pdf)
生しいたけ100gあたりのプリン体は20.8mgで、干し椎茸は乾燥状態100gあたりプリン体242.3mgです。
やはり干し椎茸がめちゃくちゃ高そうに見えますね。とても危険に思えます。
しかし考えてみてください。生しいたけは、1個20gで、5個で100gです。お鍋でしいたけを集中的に食べると、5個くらいぺろりと食べてしまうかもしれませんね。
一方で乾燥した干し椎茸は、1個2gです。乾燥した干し椎茸2gを50個も使う料理はあまりないでしょう。出汁でとってそのまま戻したしいたけも頂くとしてもせいぜい2枚(4g)から4枚(8g)とかではないでしょうか。
こうした数字のマジックで、干し椎茸にはプリン体がたくさん入っているイメージになってしまいます。100gあたりの含有量は多いですが、100gを食べることはあまり無いということです。