このページでは、暮らしのレシピになる様々な情報を掲載。読者や編集部員の質問「ひじきにヒ素が含まれているって本当ですか?危険なの?致死量は?」に、ズバッと結論から回答しています。
ひじきにヒ素が含まれているって本当?
ひじきにはヒ素が少し含まれるけれど、食べても大丈夫!
ひじきには少しのヒ素が含まれています。でも、普通に食べる分量なら、体に悪い影響はほとんどありません。それでは、もう少し詳しく説明しましょう。
ひじきにヒ素が含まれるってどういうこと?
ヒ素は元素の一つで、大量に取りすぎると体に悪いです。ひじきにも微量のヒ素が含まれていますが、一般的な食事で取るひじきから得られるヒ素の量はとても少ないです。
ひじきは海藻の一種で、海の中で育つ植物です。海の中には自然にヒ素が少し混ざっていることがあるので、ひじきも少しだけヒ素を吸収します。けれど、普通に食べても問題ない量です。
どれくらいヒ素が含まれているの?
ひじき100グラムあたりに含まれるヒ素は、約0.1ミリグラムぐらいです。この量は、大人が1日に安全に摂取できるヒ素の量のほんの一部です。
このヒ素は無機ヒ素と有機ヒ素という2つの種類があるんです。ひじきに多く含まれるのは有機ヒ素で、人体にはほとんど影響を及ぼさないとされています。
ひじきを食べると体にどうなるの?
ひじきはミネラルや食物繊維が豊富で、体に良い栄養素をたくさん含んでいます。だから、ひじきを食べることで、健康をサポートすることができます。
含まれるヒ素の量は非常に少ないので、ひじきを普通に食べるだけでは体に悪影響はありません。しかし、何でもやりすぎはよくありませんので、バランスよく食べることが大切です。
ヒ素はどれくらい食べると致死量になるの?ひじき何グラムに相当する?
ひじき700キログラムを食べるとヒ素の致死量に到達します!
ヒ素は大量に摂取するととても危険です。ヒ素の致死量(人が亡くなる量)は、人によって異なりますが、大人の場合、約70ミリグラムから200ミリグラムの無機ヒ素が致死量とされています。
ひじき100グラムあたりに含まれるヒ素は約0.1ミリグラムですから、無機ヒ素の致死量に相当するひじきの量は、少なくとも700キログラムから2000キログラムになります。
でも、心配しないでください!こんなにたくさんのひじきを一度に食べることは、現実的にはほぼあり得ません。また、ひじきに含まれるヒ素のほとんどは有機ヒ素で、人体にはほとんど影響がありません。
おわりに
ひじきにはヒ素が少し含まれることが分かりましたね。でも、普通の量を食べる分には何も問題ないです。おいしいひじき料理を楽しんで、健康な体を作りましょう!
今回のテーマに関連する論文・文献
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食品安全委員会: “ひじき中の無機ヒ素に関するリスク評価報告(案)“, 2013年。日本の食品安全委員会が行ったリスク評価。
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WHO(世界保健機関): “Guidelines for Drinking-water Quality“, 2011年。水質基準に関するガイドラインで、無機ヒ素についての情報が含まれている。
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Rose, M., et al.: “Arsenic in seaweed—Forms, concentration and dietary exposure“, Food and Chemical Toxicology, 2007年。海藻におけるヒ素の形態と濃度に関する研究。
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食品・添加物調査研究報告: “ひじき中のヒ素について”, 2002年。農林水産省が発表したひじき中のヒ素に関する調査報告。
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FDA(アメリカ食品医薬品局): “Total Diet Study: Elements Results Summary Statistics Market Baskets 2006 through 2013.” アメリカの食品調査におけるヒ素の含有量データ。
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田村裕, 田中茂裕: “食品中のヒ素”, 「衛生化学」, 2009年。食品中のヒ素に関する一般的な考察。