このページでは牛肉のカロリーを徹底解説。ダイエット経験者による判定のほか、令和5年公表の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとにカロリーの内訳、ダイエットに使える他の食材などを提案しています。ぜひ見てくださいね。
牛肉のカロリーは580kcal(100gあたり)!これってどうなの?
牛肉の可食部100gあたりのカロリーは、580kcalです。
このカロリーは、「日本食品標準成分表」のなかで多い順にランキングした場合、1592件中46位です。これは多い順にすると上位2%に位置するカロリーで、他食材と比較したときの評価は「高い」です。
また、日本食品標準成分表の「肉」ジャンルので牛肉のカロリーを評価すると、127件中1位です。これは上位から0%に位置するカロリーで、評価は同じく「高い」となります。
カロリー | 580Kcal |
全体での評価 | 46位 / 1592件中(上位2%…高い) |
「肉」ジャンル内での評価 | 1位 / 127件中(上位0%…高い) |

牛肉はカロリーが高いという評価になりましたが、なぜこの評価なのでしょうか。次に解説から、カロリーを構成する内訳を理解していきましょう!
なぜ牛肉のカロリーは高いの?なにが含まれているの?
牛肉のカロリーが高い理由
牛肉のカロリーは、可食部100gあたり580kcalと他の食材と比較して「高い」と評価されています。その理由は、以下の栄養データを参考にすると明らかです。
高い脂質含有量
牛肉は脂質の含有量が非常に多いため、カロリーが高くなります。可食部100gあたりの脂質量は64.4gもあります。脂質は1gあたり9kcalのエネルギーを持っており、そのため脂質の含有量が多いほどカロリーも高くなるのです。
タンパク質の含有量
一方、牛肉のタンパク質の含有量は6.3gと普通です。タンパク質は1gあたり4kcalのエネルギーを持っていますが、脂質の含有量が多いためにカロリーが高くなってしまいます。
低い糖質含有量
牛肉は糖質の含有量が6.9gと低いです。糖質は1gあたり4kcalのエネルギーを持っていますが、牛肉の糖質含有量が比較的低いため、カロリーの上昇を抑える効果があります。
食物繊維の欠如
また、牛肉には食物繊維が含まれていません。食物繊維は消化吸収が遅く、満腹感を与える効果があります。牛肉には食物繊維がないため、カロリーの高さが感じられるのかもしれません。
以上のように、牛肉のカロリーが高い理由は、脂質の含有量が多く、タンパク質の含有量は普通であること、糖質の含有量が比較的低いこと、そして食物繊維が欠如していることが挙げられます。
それでは、具体的にそれぞれの栄養素が何キロカロリーを占めているのか、計算をしてみましょう。各栄養素の役割を把握することで、ダイエット方法の適正もわかりますよ。
「牛肉」のカロリー内訳 | |||
---|---|---|---|
栄養素 | 栄養素の量 | 1グラム あたりの カロリー | 栄養素 によるカロリー |
炭水化物のうち、糖質 | 6.9g | 4 | 27.6kcal |
炭水化物のうち、食物繊維 | (0)g | 2 | 0kcal |
たんぱく質 | 6.3g | 4 | 25.2kcal |
脂質 | 64.4g | 9 | 579.6kcal |
※計算式は概算であり、また計算方法の違い・各栄養素の明細等から、合計値は「日本食品標準成分表」が定めるカロリーと一致しない場合もあります。

上記が「牛肉」のカロリー内訳です。一番多いのは脂質で、579.6kcalという結果になりましたね!次はこの結果をもとに、ダイエットへの適正を見てみましょう。
牛肉は、低糖質ダイエット(糖質制限)に使える!?
牛肉は、低糖質ダイエットに使える?
牛肉は、糖質量が6.9gであることが知られています。しかし、牛肉は低糖質ダイエットにどちらかというと不向きな食材と言われています。その理由を詳しく見ていきましょう。
牛肉の糖質量は控えめ
まず、牛肉の糖質量は控えめです。100gあたりの糖質量が6.9gということは、糖質を制限している人にとっては比較的摂取しやすい量と言えます。しかし、低糖質ダイエットでは、糖質摂取量を極力減らすことが求められますので、その点では牛肉はあまり適していないと言えるでしょう。
タンパク質が豊富な牛肉
一方で、牛肉はタンパク質が豊富な食材です。タンパク質はダイエットにおいて重要な栄養素であり、食事から摂取することが必要です。牛肉には必須アミノ酸も含まれており、体の機能を維持するために欠かせないものです。低糖質ダイエットでは、炭水化物の摂取を制限するため、タンパク質を積極的に摂ることが求められます。その点で牛肉は優れた食材と言えるでしょう。
バランスの取れた食事が大切
低糖質ダイエットを成功させるためには、バランスの取れた食事が重要です。牛肉はタンパク質が豊富な食材であるため、他の糖質の少ない食材と組み合わせることで、バランスの取れた食事を作ることができます。例えば、牛肉と野菜を一緒に摂ることで、必要な栄養素を摂取しながら糖質の摂取を抑えることができます。
まとめ
牛肉は低糖質ダイエットにどちらかというと不向きな食材と言えますが、糖質量は控えめです。タンパク質が豊富であるため、バランスの取れた食事を作る上で重要な食材と言えるでしょう。低糖質ダイエットを行う際には、個々の体調や目標に合わせて食事を工夫することが大切です。牛肉を上手に活用しながら、健康的なダイエットを実践しましょう。
牛肉は、低脂質ダイエットに使える!?
牛肉は低脂質ダイエットに不向き
低脂質ダイエットは、健康的な体重管理を目指す人々にとって人気のある方法です。低脂質の食品を摂取することで、脂肪摂取量を制限し、カロリーの摂取をコントロールすることができます。しかし、牛肉は低脂質ダイエットには不向きな食品です。
牛肉の脂肪含有量
牛肉は美味しさや栄養価の点で人々に愛されていますが、その脂肪含有量は比較的高いです。牛肉100gあたりの脂肪含有量は約64.4gであり、低脂質ダイエットには適していません。脂肪は高いカロリーを含んでおり、摂取量を制限しないと体重増加の原因となります。
代替食品の選択肢
低脂質ダイエットを実践する場合、牛肉の代わりに他の食品を選択することが重要です。鶏肉や魚介類は低脂質であり、良質なタンパク質を提供します。また、大豆製品や豆類も低脂質であり、食物繊維やビタミンなどの栄養素も豊富です。
牛肉の適正な摂取方法
低脂質ダイエットを実践する場合でも、牛肉を完全に避ける必要はありません。適切な調理方法や部位の選択によって、脂肪摂取量を制限することができます。例えば、脂肪の少ない部位であるヒレやロースを選び、余分な脂肪を取り除くことが重要です。また、グリルや蒸し料理などの調理方法を選ぶことで、余分な脂肪を取り除くことができます。
まとめ
牛肉は美味しさや栄養価の面で魅力的ですが、低脂質ダイエットには不向きな食品です。その高い脂肪含有量から、摂取量を制限しないと体重増加の原因となります。低脂質ダイエットを実践する場合は、牛肉の代わりに鶏肉や魚介類、大豆製品や豆類を選択することをおすすめします。また、牛肉を摂取する場合でも、適切な調理方法や部位の選択によって脂肪摂取量を制限することが重要です。

最後に、牛肉の各栄養素の詳細と、ざっくり評価(多いか少ないか等)をデータで表示します。参考にしてくださいね。
「牛肉」の主な栄養情報(可食部100gあたり) | |||
---|---|---|---|
カロリー | 580 | Kcal | 高い |
炭水化物 | 0.2 | g | |
└糖質 | 6.9 | g | 低い |
└食物繊維 | (0) | g | 無し |
たんぱく質 | 6.3 | g | 普通 |
脂質 | 64.4 | g | 多い |
「牛肉」のその他栄養情報 | |||
廃棄率 | 0 | % | 特になし |
水分 | 28.1 | g | 低い |
有機酸 | - | g | 無し |
灰分 | 0.4 | g | 低い |
コレステロール | 77 | mg | 多い |
食塩相当量 | 0 | mg | 無し |
アルコール | - | g | 無し |
「牛肉」のビタミン・無機質等 | |||
ナトリウム | 19 | mg | 普通 |
カリウム | 120 | mg | 普通 |
カルシウム | 2 | mg | 低い |
マグネシウム | 7 | mg | 低い |
リン | 61 | mg | 普通 |
鉄 | 0.9 | mg | 普通 |
亜鉛 | 0.8 | mg | 普通 |
銅 | 0.02 | mg | 低い |
マンガン | 0.01 | mg | 低い |
ヨウ素 | - | μg | 無し |
セレン | - | μg | 無し |
クロム | - | μg | 無し |
モリブデン | - | μg | 無し |
ビタミンA | |||
└レチノール | 35 | μg | 多い |
└α-カロテン | 0 | μg | 無し |
└β-カロテン | 31 | μg | 多い |
└β-クリプトキサンチン | 0 | μg | 無し |
└β-カロテン当量 | 31 | μg | 多い |
└レチノール活性当量 | 38 | μg | 多い |
ビタミンD | 0.9 | μg | 多い |
ビタミンE | |||
└α-トコフェロール | 1.2 | mg | 多い |
└β-トコフェロール | 0 | mg | 無し |
└γ-トコフェロール | 0 | mg | 無し |
└δ-トコフェロール | 0 | mg | 無し |
ビタミンK | 19 | μg | 多い |
ビタミンB1 | 0.02 | mg | 低い |
ビタミンB2 | 0.03 | mg | 低い |
ナイアシン | 1.6 | mg | 普通 |
ビタミンB6 | 0.13 | mg | 普通 |
ビタミンB12 | 0.4 | μg | 多い |
葉酸 | μg | 無し | |
パントテン酸 | 0.46 | mg | 普通 |
ビオチン | - | μg | 無し |
ビタミンC | 1 | mg | 普通 |
皮下脂肪及び筋間脂肪
※右欄の評価「無し」は、栄養価がTr(微量)の場合も無しとしています。多い・少ないは、「日本食品標準成分表」に含まれる約1500件の様々な食材のなかで何位の値かを示しています。
牛肉と同じ肉の牛肉ジャンルで栄養素を比較!
名前 | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 | 食物繊維 |
---|---|---|---|---|---|
牛肩肉 | 258 | 2.0 | 17.7 | 22.3 | (0) |
牛肩ロース肉 | 380 | 4.6 | 13.8 | 37.4 | (0) |
牛リブロース肉 | 514 | 3.4 | 9.7 | 56.5 | (0) |
牛サーロイン肉 | 460 | 4.9 | 11.7 | 47.5 | (0) |
牛バラ肉 | 472 | 6.0 | 11.0 | 50.0 | (0) |
牛もも肉 | 235 | 4.8 | 19.2 | 18.7 | (0) |
牛そともも肉 | 244 | 4.6 | 17.8 | 20.0 | (0) |
牛ランプ肉 | 319 | 4.7 | 15.1 | 29.9 | (0) |
牛ヒレ肉 | 207 | 4.0 | 19.1 | 15.0 | (0) |
牛カルビ肉 | 212 | 3.8 | 20.1 | 15.4 | (0) |
牛ステーキ肉 | 273 | 5.4 | 17.4 | 23.7 | (0) |
牛しゃぶしゃぶ肉 | 117 | 3.4 | 21.2 | 4.3 | (0) |
牛肉 | 580 | 6.9 | 6.3 | 64.4 | (0) |
ミスジ | 214 | 4.9 | 18.4 | 16.4 | (0) |
牛シャトーブリアン | 123 | 2.9 | 20.5 | 4.8 | (0) |
牛ひき肉 | 251 | 3.6 | 17.1 | 21.1 | (0) |
牛タン肉 | 318 | 3.2 | 13.3 | 31.8 | (0) |
牛ハツ | 128 | 4.3 | 16.5 | 7.6 | (0) |
牛レバー | 119 | 7.4 | 19.6 | 3.7 | (0) |
牛の腎臓(ジンギスカン肉) | 118 | 4.6 | 16.7 | 6.4 | (0) |
牛モツ・センマイ | 166 | 6.8 | 24.5 | 8.4 | (0) |
牛ハチノス | 186 | 3.7 | 12.4 | 15.7 | (0) |
牛ミノ | 57 | 2.9 | 11.7 | 1.3 | (0) |
牛シマチョウ | 308 | 3.7 | 11.1 | 30.0 | (0) |
牛の小腸 | 268 | 3.5 | 9.9 | 26.1 | (0) |
牛の大腸 | 150 | 2.8 | 9.3 | 13.0 | (0) |
牛の直腸 | 106 | 3.1 | 11.6 | 7.0 | (0) |
牛スジ肉 | 157 | 0.8 | 31 | 5.1 | (0) |
牛の子宮 | 95 | 0.6 | 18.4 | 3.0 | (0) |
尾肉(牛テール) | 440 | 3.4 | 11.6 | 47.1 | (0) |
ローストビーフ | 190 | 4.1 | 21.7 | 11.7 | (0) |
コンビーフの缶詰 | 191 | 3.4 | 19.8 | 13.0 | (0) |
ビーフジャーキー | 304 | 14.1 | 54.8 | 7.8 | (0) |
スモークタン | 273 | 4.5 | 18.1 | 23.0 | (0) |
牛ハラミ肉 | 288 | 2.8 | 14.8 | 27.3 | (0) |
※いずれも可食部100gあたり。カロリーの単位はkcalで、それ以外はg(グラム)。